悪意とは?過払い請求と「悪意の受益者」
悪意とは、法律用語として使われる場合、道徳的に悪い、という場合に限らず、「ある事実を知っている」、という意味で使われるのが通常です。(例外的に、他人を害する、という意味で使われる場合もあります)
反対に、「ある事実を知らなかった」ことを、善意といいます。
過払い請求において、貸金業者が「悪意の受益者」であるかどうかが争われることがあります。
これは、みなし弁済の要件を満たさず、過払金を保有する法律上の根拠がないことについて、「知っていた」ということです。悪意の受益者については、過払金に5%を付されるため、貸金業者が争う場合があります。
平成18年1月13日の最高裁判決以降の過払金については、悪意の受益者と認められるケースがほぼ全てでしょう。
平成18年1月13日の最高裁判決以前の過払金についても、悪意の受益者と認められるケースが多いですが、少数ながら、悪意の受益者とは認めなかった下級審判決もあります。