36-40 和と代弁/弁護士として企業支援と行政チェック他
下記は、当法律事務所の弁護士採用に対して応募した方の声です。弁護士を志す方、当事務所の採用に応募される方の参考にしていただければと思います。また,すでに弁護士経験が長い方には,初心を思い出す契機にして頂ければと思います。
目次
【目次】
☞37 生まれ育った大阪で、弁護士として企業支援と行政チェック
☞39 弁護士の専門性・主体性 市民に近い弁護士
☞40 交通事故の被害体験 両親の破産
36 和と代弁 分析と提案 調査力
「動機・目指す弁護士像」
私が弁護士を志したのは、周囲に翻弄されて自分の主張をうまく表現できない人々の代弁者となって自己実現のお手伝いをしたいと考えたからです。
私が今まで最も大切にしてきたことは「和」です。人が交流すれば時に軋轢が発生しますが、そんな時、よく話し合って協調できれば、より深く固い絆が生まれ、反対に、わだかまりの残ったまま決裂すれば、その後の付き合い等にストレスを感じてしまいます。だからこそ、紛争発生時にいかに「和」を基調として解決するかが重要であると考えています。
その際に大切なのは、普段はなかなか顕在化しない相互の本音を察し、互いに納得のいく解決を図ること、すなわち相互理解です。しかしそれは、特に感情がぶつかり合う場面では、容易なことではありません。私は昔から、他人が理不尽な環境を強いられて困っている姿を見ると放っておけない性分で、友人や上司に対し、時には苦言を呈しながらも話し合いを通じて相互理解を図ってきました。特に、後述の塾における生徒や保護者の受験相談や、法科大学院におけるリーガルクリニックにおいては、限られた時間の中で必要な事実を抽出し、分かりやすく提案するスキルが鍛えられました。
これからはこのスキルを活かして、依頼人の自己実現のお手伝いをすることで世の中に「和」を広げていきたいと思います。
「自己PR」
① 私は、現状分析とそれに対応した新しいアイデアの構築を得意とします。
私は大学生になった頃から、アルバイトとして進学塾で数学の講師を続けています。その塾は小規模ながら30年以上の歴史があり、多くの卒業生を送り出してきました。ただ、私の入った当時、制度のマンネリ化と少子化とが相まって、塾は新規生の獲得に苦しんでいる状況でした。「いい授業を提供していれば、口コミで新しい生徒が来てくれる」という今までの法則に頼っているだけでは現状を打開できないと考えた私は、一通りの授業スキルを身につけた一年後、何か塾のためにできることはないかと模索しました。インターネットで業界の動向を、アンケートをとって生徒のニーズを調査した結果、これからの大学受験においては、最難関大学志向・医学部志向がますます激化すると確信しました。そしてそのためには、単に難しいだけでなく、トップレベル層の優越感をくすぐるような相応の講座を提供する必要があると考えました。そこで私は、特に優秀な生徒の多い校舎に新たに「最高レベル数学」なる講座を開設し、内容も他の講座とは全く違うスタイルで行いたいと上司に進言し、カリキュラム・テキストを一から用意しました。上司も私の意見に同意していただき、仲間のチェックを経て新講座の創設が実現しました。結果、当クラスから、開塾以来初となる東京大学理科Ⅲ類合格者を輩出し、さらに次の年も理
科Ⅲ類合格者を2名輩出しました。その実績のおかげか、当該校舎での新規生が2年連続で増加し、その校舎の塾生数が初めて300人を超え、社長賞を頂きました。
これ以来、上司の方々の信頼を得ることができ、新プロジェクトやイベントの際には、私は常に参加するよう勧められ、日々塾に貢献すべくアイデアを提案し続けています。
② 私は、好奇心が旺盛で、幅広い視野を持っています
私は今まで幾人かの法曹の方々とお話しさせていただきましたが、その度に諸先輩の調査・検証能力の高さを実感し刺激を受けてきました。中でも、ゼミ旅行でお会いした最高裁判所調査官の方のお話は印象的でした。その方は、原子力発電所の事件を担当された際、当事者の主張の理解のために昼夜問わず原発の構造や問題点について専門家並に勉強されたそうで、その内容を今でも覚えていらっしゃり、「大変だけど面白かった」と私たちに愉快に話して頂けました。
他人の人生を左右する仕事であるからこそ、事実認定に不備があってはならず、調査・検証能力は不可欠であり、日々扱う多様な事件それぞれについて、幅広い視点で様々な角度から検証する真摯な態度を保ち続けなくてはなりません。そしてそのためには、未知の分野への好奇心が不可欠です。
その点私は、法律に限らず何かについて調べようとする際は自分が納得するまでとことん調査することが好きで、中学の卒業論文においても、ゼミのレポート発表においても、かなりの時間をかけて準備し、その結果担当の先生から高い評価を得てきました。
「志望理由」
私は常に刺激を受けられる環境に身を置いて、弁護士としてだけでなく人間としても成長していきたいと強く願っています。刺激を受けられる環境というのは、自らの仕事に誇りをもって全力で取り組んでいる先輩・後輩のいる場所だと思います。その点、貴事務所は、「価値ある仕事で社会に貢献すること」「熱意ある従業員を大切にし、時には厳しく接する」ことを理念としていらっしゃり、私にとっては非常に魅力的に感じました。
37 生まれ育った大阪で、弁護士として企業支援と行政チェック
司法修習生67期 配属庁大阪 ○○ ○○
1. 弁護士を目指した理由
私の父は大阪で会社の代表をやっており、また友人も数人起業しています。このようなことから、司法の立場からアドバイスやサポートをしたいと思っていました。したがって、一般民事事件、特に企業法務に興味があります。
また、法科大学院で行政法を初めて学び、興味を持ちました。行政は国民の税金により成り立つものなので、国民のためになるものでなければなりません。しかし、行政の不適切な行動は後を絶ちません。そこで、司法の立場から行政を是正するような活動もしてみたいと思っています。
2.御事務所に応募する理由
私は生まれも育ちも大阪で、池田市で高校生まで過ごし、大学とロースクール時代は兵庫県の宝塚市で一人暮らしをしていました。そこで、梅田に遊びに行く機会が多く、なじみの深い地域なので、そこで働いてみたいと以前から思っておりました。また、近年、梅田付近は開発が進みオフィスビルの数も増えてきています。それにともなって、梅田付近の法律事務所の需要も高まってくると感じております。
そのような状況のなか、御事務所は大阪に拠点を置き、広く一般民事や企業法務を取り扱っておられます。また、価値のある仕事を行うことによって社会貢献をしていくこと、事務所の構成員を大切にする、という経営理念にも共感し、魅力を感じました。
3. 自己PR等
私は、目標に向かって努力を惜しまない性格です。学部が政治学科だったので、法科大学院入学当時はほとんど法律の知識はありませんでした。しかし、学校の教授や友人に質問をし、わからない所をなくしていくことによって、在学中成績上位10パーセント以内を維持することができました。
次に、関西学院法科大学院には教学補佐という制度があります。これは3年生が未修の1年生に勉強を教えるというものです。毎年成績上位6名しか選ばれないのですが、私はそれに選ばれ、刑法を教えていました。レジュメを作成し、教壇に立ち講義をすることは緊張しましたが、慣れてくると楽しく教えることができるようになりました。
法律分野における得意分野、苦手分野は特になく、どの科目においても楽しく学ぶことができました。司法試験においては選択科目(国際私法)の成績が良く、全国5位という順位をとることができました。
また、学部時代、総合スポーツサークルの会長やアルバイトリーダーをしていました。そこで、コミュニケーション能力や社交性が磨かれたと感じています。
サークルの人数は100名ほどにもおよび、それをまとめるのは大変でしたが、同期の友人と協力して運営をし、有意義な学生生活を過ごせたと感じています。アルバイトはホテルで接客業をしていました。ホテルでは礼儀作法や適切な言葉づかいを学ぶことができました。
以上のような経験と、私自身法律の知識がほとんどなかったことと併せて、法律の素人である一般の方に対して易しい言葉を使って説明することが得意であると考えています。
しかし、弁護士実務は、社交性だけではなく、真摯な対応、豊富な知識、実践力が必要であると思います。現在、私は未熟でそのような力はありませんが、必死に努力をして、御事務所に貢献できる弁護士になりたいと思います。
具体的には、まずは幅広い分野の事件に接し、その中で得意分野や興味のある分野を発見していき、専門性を高め、この分野の事件ならば、私に依頼すれば間違いないと思われるような弁護士になりたいと思っております。
38 倒産法選択と債務整理 弁護士としての成功
応募意思と自由文
弁護士法人 大阪弁護士事務所 御中
採用ご担当者様
初めまして。第67期司法修習予定の○○と申します。
私は倒産法選択でしたので、是非、債務整理に力を入れている大阪弁護士事務所に入所したい所存でございます。
何卒、面接の機会を設けていただけるよう、格別のご高配をいただければ幸甚でございます。
私の自己紹介をさせていただきます。
証券会社での営業職を経て、2011年にロースクールに入学し、2013年にロースクールを卒業し、新制度の司法試験を受験しました。
司法試験受験後は株式会社〇〇銀行に就職して修習が始まる前まで働いておりました。司法修習が開始した現在は、2014年12月予定の弁護士登録後に法律事務所に就職すべく、日々就職活動にまい進してこざいます。
司法試験の勉強は辛くてゴールのないもののように思えました。しかし、「絶対に一回目で合格する」という信念を胸に、謙虚に人の忠告に耳を傾け、猛勉強に耐え、初受験で司法試験に合格できました。信念が運命を突き動かす経験を経て、これからは社会に出て自分の信念である弁護士としての成功を収めたく、意欲に燃えてございます。
何卒よろしくおねがいいたします。
39 弁護士の専門性・主体性 市民に近い弁護士
第1 弁護士を目指した理由
1 私が,弁護士を目指した動機として,専門性が高く,一定程度の個人裁量が認められる仕事に就きたかったこと,という点を挙げることができます。
2 私は,もともと自身が主体となり,工夫しながら物事を最後まで進めていくことにやりがいを感じる人間でした。そこで,一定程度の裁量を持って自身の采配で進められる仕事に就きたいと考えました。
特に弁護士を選んだ理由は,法学を勉強し,その魅力に強く惹かれたこと,また,弁護士という仕事は法律の専門化であり,人が社会生活を営む上で法律問題は存在し続け,専門性を極めれば,いつ・いかなる場所でも活躍できることも魅力に感じ,弁護士を目指しました。
第2 自己アピール及び,それを貴事務所でどのように生かすのか
1 自己アピールについて
(1) 自己アピールとして,目的設定・実現能力を挙げることができます。
(2)ア 私は,大阪に出てきた当初,「ドラム演奏で一定の評価を得たい」という目標があり,これを達成するため「演奏で仕事を得ること」を小目標としました。
仕事の対価として金銭を得ることは,社会上,自身の能力が一定の評価を受けている結果であると考えたからです。
イ 活動当初は,圧倒的に演奏レベルが低く,設定した目的を実現できる力量はありませんでした。しかし,一週間に5日程飛び込み演奏ができる場所に積極的に赴き,演奏経験豊かな年配の方々の中で自己研鑽に励みました。
また,「演奏で仕事を得ること」を実現するため,定期的に練習を行う場所を確保し,基本技術を修得する必要があると考えました。
そこで,積極的に人脈を広げた結果,他大学で定期的な練習場所を確保するができ,そこで毎日のように練習に励みました。
演奏中心の生活は,体力的・金銭的に大変でしたが,その結果,自身の演奏能力も著しく向上し,大学2回生の時点で,ホテル・バー・美術館等で仕事をする機会を得,演奏対価を得る実力を身につけました。
ウ このように,私は,目的を段階に応じて設定し,その実現のために不断の努力を行うことができる,という長所を有しています。
2 長所を貴事務所でどのように生かすか
貴事務所の将来像である,「各弁護士としての専門化」を体得するため,目標をしっかりと設定し,その実現のために,熱意をもって努力を積むことができます。特に,私は,努力を続けるためには人脈拡張が重要であると考え,また,それが得意でもあるので,業務遂行にあたり人脈を開拓し続けることができます。
また,貴事務所は「従業員を大切にし」「無理な筋の事件を回避」することを理念として掲げられており,この理念の下,事務所や個人・社会にとって本当に解決が必要な事件に集中に取り込むことができるものであると考えます。そこで,私自身の目的実現能力を,本当に解決が必要な事件のみに最大限発揮できると考えます。
第3 どのような弁護士になりたいか
1 私は,離婚・相続関係といった身近な事件を,解決することができる「市民に近い弁護士」になりたいと考えます。
私自身の親戚方が,相続の際に揉めてしまい,全くの疎遠になってしまった経験があることを理由とします。この経験で,感情がもつれ合い,当事者同士では一度振り上げた拳を下げることができず,なかなか話が解決できない問題に対し,第三者として当事者の間に入り,お互いに歩み寄ることができる可能性を模索し,事件を解決できる弁護士になりたいと考えました。
2 他方,専門性を極めることができる点に魅力に感じ,弁護士を志したことから,企業間の紛争を未然に防ぐという観点からの企業案件や金融案件など,貴事務所が得意とされる案件を処理し,私独自の専門性を長期的に身につけ「専門性の高い弁護士」になりたいとも考えています。
第4 貴事務所に応募する理由
貴事務所は,金融・デリバティブ案件といった経済的な分野を専門とされており,各弁護士が専門性を身に付け,大規模事件に対応することができることを目的とされています。私は,貴事務所において,上記案件の業務経験の豊かな諸先生方とともに,積極的に業務に取り組ませていただき,一から経験を積むことで「専門性の高い弁護士」となることができると考えました。
また,案件が増加している離婚・相続等の個人案件を業務開始当初から行わせていただける点から,「市民に近い弁護士」となるための経験も積むことができるとも考えました。この事件については,より案件を増加させるべく,私自身興味のある法教育の分野と関連させ,集中的に取り組ませていただきたいと考えております。
このように,貴事務所は私の目指す弁護士像を実現するために最適な場所であると考えたことが応募の理由であります。
40 交通事故の被害体験 両親の破産
67期司法修習生 ○○ ○○
【貴事務所を志望した理由】
重次法律事務所を志望した理由は2点あります。
第一に,交通事故被害者に重きを置いた経営をしている点です。
私は,沖縄にいる時,車に轢かれ2ヶ月ほど勉強をすることができませんでした。
その際,加害者に対して強く腹立たしい気持ちを感じました。同時に初めて被害者の辛さを経験することができました。
実際に車に轢かれた経験から,私はできるだけ加害者の立場に立った弁護をしたいと思っており,当事務所の方針の一致すると思いました。
第二に,貴事務所がこれから扱う事件の規模を拡大していこうとしている事務所である点です。
どれほど貢献できるかわかりませんが,事務所の規模が拡大されていく過程で所属弁護士の一員として様々な苦労や楽しさを経験することにより,私自身弁護士としても人間的にも成長できるのではないかと思いました。
以上の二点から,重次法律事務所採用申込をさせていただきました。
【今後5年の弁護士像】
私は交通事故事件・倒産事件・知的財産事件に強い興味を持っています。しかし,世の中には様々な事件があり,どのような事件が自分に向いているのかも十分に把握しておりません。
そこで,最初の三年は弁護士としての基礎的な能力(依頼者対応能力・証拠収集能力・起案能力)を磨きながら,様々な事件を経験したいと思っております。
その上で,自分の適性及び自分の所属する事務所の強い部分や弱い部分を考慮して,自分の専門分野を決めていきたいと思っております。
【長所と短所】
私の一番の長所は「順応性があること」です。
私は今まで,飲食業・家庭教師・行政事務と大きく異なる職を経験してきました。
新しい職に就いた際,一番困った点は,それまでの経験が参考にならないことが多いという点です。
特に行政事務の仕事に就いた際,市民への対応・業務の分配・行政内部の手続き等知らないことばかりでした。しかし,係員の方や上司に教えを求め,自分が所属する場所の慣習や価値観を理解しするよう努力し,新しい職場に順応することができました。
次に,私の一番の短所としては「ひとつのことに集中しすぎる」ところです。
以前大阪市こども青少年局に臨時職員として働いていた時,そこでの業務は私にとって新しく学ぶことばかりでした。なかでも,保育所監査や保育料徴収に関する業務は非常に興味深いものであり,これらに関する業務を1日中行ってしまうこともありました。
しかし,私が処理すべき業務は他にも多くあり,ひとつの業務に集中するべきではありませんでした。
そこで,ひとつのことに集中しすぎることを防ぐため,毎日朝に「やるべきこと」のリストを作成し,全てを終えた後に特に進めたい業務を行うことにして業務全体のバランスを採るように努めました。
【苦労した体験】
私が今までで一番苦労した体験は,両親が破産したことです。
両親は私が大学1年生の時に破産しました。その結果,一人暮らしの生活費やロースクールに進学するための費用等は自分で捻出する必要があり,勉強とアルバイトに追われた時期もありました。
また,今は仲直りをしましたが,両親が破産してからの一時期,両親とほとんど会話をしない時期がありました。
しかし,両親は,このような私の態度にもかかわらず,司法試験に合格するまで精神的な支えとなって僕を励ましてくれました。同様に友人も落ち込んでる私を励ましてくれたりもしました。
両親の破産により金銭面では苦労しましたが,周りの人々の支えがあったおかげで司法試験合格までを乗り越えることが出来たと思います。