弁護士数ランキング　２０１３年１月

日弁連のホームページのひまわりサーチへの登録数に基づき、２０１３年１月１日時点での登録弁護士数の多い法律事務所の人数を確認しました。カッコ内の増減は、２０１２年弁護士事務所全国ランキング（ジュリナビ）との対比です。

１　西村あさひ法律事務所　４６１名　（▲９）
　　（弁護士法人を含む）
２　長島・大野・常松法律事務所　３３８名　（▲１）
３　森・濱田松本法律事務所　３２０名　（＋１１）
４　アンダーソン・毛利・友常法律事務所　３１３名　（▲３）
５　ＴＭＩ総合法律事務所　２６３名　（＋２０）
６　シティユーワ法律事務所　１１９名　（▲５）
７　ベーカー＆マッケンジー法律事務所外国法共同　１１１名　（▲１０）
７　アディーレ法律事務所　１１１名　（＋３６）
９　大江橋法律事務所　１１０名　（＋１０）
１０　北浜法律事務所　９１名　（＋１３）
　　（弁護士法人３２名、外国法共同５９名）

上記を見ると、弁護士数の大幅増にもかかわらず、上位の大手渉外事務所では弁護士数が減少傾向にある。過去、弁護士を大量に採用して人数を増やしてきた４大事務所の弁護士純減は２年連続となる。

６５期司法修習生の一括登録時の未登録数約５４０名（朝日新聞によれば推定５４２名、４分の１超、３割弱）という弁護士就職難が、大手上位の事務所の弁護士純増減数からも窺うことができる。司法制度改革における弁護士需要の見通しは、完全に外れており、誤りだったことが、ますます明らかになりつつある。

他方、債務整理・過払い請求を中心に全国展開しているアディーレでは大幅に増加しているほか、大阪に本拠を置く２事務所が人数を増やしている（大江橋、北浜）。債務整理系の成長は、過払い請求の減少により、今年以降、正念場を迎えることが予測される。

大阪に本拠を置く法律事務所の弁護士数ランキング

１　大江橋法律事務所　１１０名　（＋１０）
２　北浜法律事務所　９１名　（＋１３）
３　御堂筋法律事務所　５７名（＋４）
４　淀屋橋・山上合同　５６名（▲５）
５　三宅法律事務所　４２名（±０）

大阪の大手事務所では人数増加傾向が強い。日本一の西村あさひの大阪進出（２４年８月）に刺激されたものかもしれない。

なお、西村あさひは全体でも９人減であるが、大阪・名古屋に事務所を新設して、こちらで８人増であり、東京では１７人減となっている。

債務整理・過払い請求を中心業務とする法律事務所（いわゆる債務整理系）の弁護士数ランキング

１　アディーレ法律事務所　１１１名　（＋３６）
２　ベリーベスト法律事務所　５５名　（＋２０）
３　アヴァンセリーガルグループ　２７名　（＋３）
４　岡林法律事務所　２４名　（±０）
※　法律事務所ＭＩＲＡＩＯ　１０名　（▲２３）
・ＩＴＪ　１９名
・ホームワン　１５名
・心　１５名
（オーセンス　１４名　・・・　債務整理関係と分離（ベリーベスト）、弁護士ドットコムの運営会社と同じ代表者）

債務整理系は引き続き著しく人数を増加させている。他方、この分野での先駆者だったミライオ（旧ホームローイヤーズ）は人数を激減させ、支部も減少している。二極化や頭打ちの前兆かもしれない。

関西関係の債務整理系と言われる大手事務所の弁護士数は下記の通り。ただし、サリュやみおは（プロフェクトやひまわりと異なり）、近時、交通事故の比重が高いと言われている。
・みお（大阪、京都）　１４名
・サリュ（大阪、山口、東京など）　１４名
・プロフェクト（京都、大阪）　１０名
・ひまわり（大阪）　４名

ちなみに、交通事故を中心業務とする事務所で代表弁護士が知っているところ（損保会社の顧問事務所を含む）を調べたところ、下記でした。大阪の事務所と全国的に広告をする事務所が中心です（他地域に詳しくないため）
・みらい総合　１９名
・サリュ　１４名
・みお　１４名
・グラス・オランジュ　１４名
・大阪船場　１３名
・古田総合　９名

過払い請求はピーク比で大幅な減少が伝えられており、債務整理系事務所の成長は今年以降、正念場を迎えると思われます。