過払い請求と業者動向　その２　（武富士・アイフル）

【武富士】清算リスクの指摘（週刊ダイヤモンド2011.6.11　１８頁）
武富士の会社更生手続きは韓国Ａ＆Ｐフィナンシャルとスポンサー契約まで締結されているものの、更生計画に異議が出ており、清算に至る可能性も指摘されている。
これは、スポンサー契約による対価も含めて事業継続するよりも、清算した方が、債権者への配当が多くなる、との指摘が大口債権者から出ていることによります。

なお、査定・受継の期限が６月１３日に迫っています。
http://www.takefuji.co.jp/corp/nwrs/detail/110607.pdf

■コメント
いずれにしても、５％前後の低配当になるようですが、過払い請求の債権者にとっては、少しでも多くの配当が得られる手続きを選択してほしいところです。記事のとおりであれば、清算の方が好ましいかもしれません。
武富士は、盗聴事件を含め、様々な反社会的問題を引き起こしており、清算により会社を消滅させるべきだ、という意見が出ても不思議ではないと思います。

【アイフル】週刊ダイヤモンド2011.6.11　１０４・１０５頁
アコム・プロミスのような銀行の後ろ盾がないアイフルについて、過払い請求負担を含む厳しい状況を分析・解説しています。

■コメント
関心のある方、アイフルに過払い請求権を有していると思われる方、債務整理を行う弁護士・司法書士の方は、同誌2010.7.31と合わせて、一読されることをお勧めします。
なお、アイフルが７月１日で予定しているグループ再編は、良質資産（クレジット事業）切り離しによる過払い債権逃れではないか、という意見が弁護士の間でも少なくありません。詐害行為取消権の行使も含め、事態が紛糾する可能性もあり、引き続き注視が必要です。