平成23年 交通事故死者数
平成24年1月4日、警察庁交通局交通企画課より、「平成23年中の交通事故死者数について」と題する発表がありました。
副題は~11年連続で減少し4,000人台半ばとなる~とされます。
交通事故による死者のピークは昭和45年の16,765人です。
また、昭和51年から62年まで1万人を割ったものの、昭和63年から平成7年まで、再び1万人を超えました。
交通事故の死者数の累計は、日本国内だけで、既に広島原爆投下による死亡者数を大きく上回っています。
もっとも、平成8年には1万人を割り、13年には9千人割れ、15年には8千人割れ、17年は7千人割れ、19年には6千人割れ、そして、平成21年には5千人を割り込む状況で、着実に交通事故による死者数は減少しています。
注意が必要なのは、この統計に言う「交通事故死者数」とは、事故後24時間以内に死亡された方の数を言うことです。
延命治療技術など医療の進歩により、交通事故後、植物状態のまま、半年後、あるいは1年後、といった時期に死亡される方が増えています。
実際、今回の発表の統計でも、交通事故発生数や負傷者数は、交通事故死者数ほどには減っていません。死者数が平成5年以降減少しているのに対して、負傷者数・事故発生数は平成17年からの減少です。
近時は事故も大きく減っているものの、まだまだ防げたはずの事故も多く、一層の交通事故の減少が望まれます。