捏造DVをする妻と,支援弁護士
☞ 関連記事2015.12.30 捏造DVをする妻と支援弁護士2:DV冤罪
「捏造DV」で検索すると,以下のように,多数のページが出てきます。
捏造DVは,でっちあげDV,虚偽DV,偽装DVなどとも呼ばれ,社会問題になっています。
上に見る通り,検索上位5件のうち3件が「浮気妻」との関連です。
これには理由があります。「真面目な妻」は,DVを捏造しなくとも余裕で親権が取れる,という裁判の現実です。日本では離婚に際して,全体で8割,裁判所が関与した場合で9割で,親権者を母親としています。
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日本の裁判における親権決定は,憲法14条が男女平等を定めているにもかかわらず,圧倒的に女性(母親・妻)が有利となっています。
「母性優先の原則」と露骨に女性(妻・母親)を優先する理論が用いられた時代もありました。今日では,憲法14条との関係から,「母性優先の原則」という文言自体が使われることは減っています。
しかし,それまで監護をしてきたものを優先する「継続性の原則」と名前を変えて,実際には母親・妻・女性を親権取得において優遇する状態は,ほとんど変わっていません。
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ところが,親権者・監護権者としての適格に問題のある妻,例えば,家事や育児を第一とせず,遊び歩いたり,飲み歩いたりして,夫に隠れて浮気をするような妻は,母であり女性であるのに,親権を失う虞があります。そこで,DVを捏造してでも,親権を取りに行こうとするのです。
捏造DVは女性が行うのが通常ですが,捏造ストーカーは男性も行います。これには背景があります。DVを行うのは男性から女性に対してが通常ですが,ストーカー行為は,実は女性から男性に行うケースが非常に多いという実態があり,行政機関も信じやすいのです。
住民票などを非開示とする「支援措置」において,実際に,男性による捏造ストーカーが行われています。私自身も受任事案で経験があります。浮気相手と同棲している男性が,ストーカーを捏造して,住民票を非開示とした事案です。捏造ストーカーも捏造DVと同様の社会問題となっています。
これらの捏造に対抗することは,真正DV・真正ストーカーの被害者救済に重きを置く余り,制度上,捏造を抑制・補正する手続きの不備もあって,容易ではありません。殊に,捏造DVを支援する弁護士が付いた場合には,非常に面倒になります。
もっとも,親権が絡む場合では,子供のため,出来る限りの方策を尽くすべきと考えます。
なお,この問題は,痴漢冤罪・セクハラ冤罪・強姦冤罪と似た面があります。
強姦被害者を救済しようとすると,強姦虚偽申告による男性被害者を生みやすくなるのと同様,DV被害者を守ろうとすると,捏造DVの被害者が生まれやすくなります。
逆に,強姦虚偽告訴の被害男性を減らそうとすると,真の強姦被害者の救済が困難になります。同様に,捏造DVの被害者を減らそうとすると,真のDV被害者の救済が困難になります。
捏造DVをする浮気妻や支援弁護士は,男性や子供の敵であると同時に,真のDV被害者の救済を困難にする女性の敵であることを,自覚して欲しいものです。