過払い請求の動向 25.6.25
過払い請求については,貸金業者の業績・資金繰りの悪化により,年々,入金までの期間が長期化してきたのが,これまでの傾向でした。
しかし,最近,変化が見られます。
プロミスを初めとする貸金業者について,入金までの期間が若干の譲歩により従来よりも大幅に短縮するケースが増えてきました。
例えば,当事務所で4月に受任した過払い請求の案件ですが,取引履歴開示時点まで5%を付した金額から,わずか0.6%の金額譲歩で,プロミスが過払い和解に応じました。訴訟提起をした案件ですが,入金期日は8月5日であり,受任後,4か月です。以前であれば,訴訟の場合でも,入金時まで5%を要求すると,第二回公判期日直前に和解が成立して,7,8か月後ということが多く,これより大きく前倒しする場合には,大きな減額を要求されていました。
アコムでも,プロミスほどスムーズとは言えないものの,以前よりは支払いがスムーズになっています。
分析をすると,過払い請求は増加の一途をたどり,特に武富士破たん時には請求が集中していましたが,その後,減少傾向に転じて,貸金業者の予算にもゆとりが出来たことが考えられます。
いずれにしても,まだまだ,過払い請求に躊躇されている方は大勢いるように思われます。
最終取引時から10年経過した過払金については,消滅時効により請求できなくなりますので,勇気をもって,過払い請求の実績ある弁護士事務所に相談されることを,強くお勧めします。