離婚訴訟での勝訴と,司法統計にみる離婚判決内容や審理期間
目次
離婚訴訟での勝訴と,司法統計にみる離婚判決の結果・審理期間
1 離婚判決での勝訴(相手方の請求の全部棄却)
本日,当事務所の代表弁護士が被告代理人となった離婚訴訟について,家庭裁判所で勝訴判決が出ました。
相手方(原告)の請求の全部を棄却する判決で,全部勝訴です。
2 離婚訴訟における結論の司法統計:棄却は全体の4%
司法統計を見ると,平成29年の家庭裁判所における離婚訴訟の既済件数は8796件,うち,棄却判決は373件(4%)です。本日の当事務所の判決は,4%の確率しかない棄却の被告勝訴判決を勝ち得たことになります。
離婚訴訟の既済件数は,平成24年の10370件をピークに減少し,平成29年は平成24年対比で15%減少しています。平成29年の8796件のうち,判決が3439件(39%),和解が4216件(48%),取下げが922件(10.5%),その他が219件(2.5%)です。
家庭裁判所における離婚訴訟の判決3439件のうち,認容が3053件(89%)と圧倒的に多く,棄却は373件(11%)に過ぎません。判決は全体の4割以下の39%,その11%が棄却=被告勝訴であり,棄却は全体の4%に過ぎません。
3 離婚訴訟の司法統計:争われて判決になる場合の審理期間は17.5か月,審理期間は長期化の傾向
今回判決のあった事案では,訴訟提起から口頭弁論終結まで約2年,判決まで約2年3か月でした。司法統計上,平成29年既済の離婚訴訟のうち,対席で争われて判決に至ったものの平均審理期間は17.5か月です。下のグラフの通り,審理期間は9年間で14.4か月→17.5か月と22%も長期化しています。