過払い金返還請求に関する書籍,判例,ソフト…名古屋消費者信用問題研究会
過払い金返還請求については,多くの弁護士の努力と貢献により,今日の返還請求実務が定着してきました。
中でも宇都宮健児弁護士は有名ですが,名古屋消費者信用問題研究会(代表瀧弁護士)も,そのような貢献をしたグループのひとつです。
本日はその書籍やサイトを紹介します。(文責:代表弁護士重次直樹)
1 書籍
「過払金返還請求・全論点網羅2013」(民事法研究会,2013年2月)などの書籍があります。
訴訟で高額回収を目指す弁護士には,是非,お勧めしたい書籍の1つです。
「Q&A過払金返還請求の手引」(民事法研究会,第4版は2010年6月)は,かつて私も良く利用しました。
よくまとまっているサイトです。論点ごとに簡潔な要約もあり,最高裁判決へのリンクも充実しています。
3 引直し計算ソフト ・・・ TOPページの右側上方にダウンロードのボタンがあります。
このほか,準備書面の書式のページもあります。過払い請求訴訟で度々争われる争点についての参考書式です。準備書面について,参考書式の丸写しはお勧めできません。各弁護士が案件ごとに考え工夫して書くべきものです。しかし,書式を叩き台としたり,チェックに使うなど,有効な利用方法もあります。参考にする場合には,このサイトのような信頼の置けるものを利用することをお勧めします。
また,あくまで消費者側,過払い請求者側の立場に立つ弁護士グループのサイト,書籍等になります。実際の訴訟では,上記の書籍等に記載されている通りの論理が通用しない場合もあることには留意が必要です。
若手の弁護士の方で過払い訴訟の経験が浅い方にとっては,本サイトや同研究会の書籍は信頼のおける情報源の1つであり,お勧めできると思います。
なお,一般の方が過払い請求を試みる場合,このような良くまとまっているサイトや書籍の情報でも難しすぎると思います。例えば,「悪意の受益者」と言われれば,弁護士なら誰でも内容が直ぐに分かりますが,一般の方には理解が難しいのではないでしょうか。過払い請求の大半のケースでは,実績のある弁護士に委任することが,早期に多額の過払金を回収できるベストな選択だと思います。