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過払い金の「利息」にかかる税金

過払い金「利息」への税金についてのお問い合わせが,時々あります。

結論としては,課税されるケースは稀であると思います。

 

1 税務当局の見解

下記のサイトに示されています。

→ 返還を受けた利息制限法の制限超過利息

→ 国税庁のサイト移設先

1)過払い請求の返還金自体(元金)…課税関係は生じない

2)返還金に付された利息…支払いを受けた日の属する年分の雑所得の金額の計算上,総収入金額に算入する

3)過去の制限利率超過利息について,必要経費に算入していた場合…修正が必要

3)については忘れがちなので注意が必要です。

 

2 弁護士のコメント

少なくとも殆どの場合,過払い金の利息に課税されることはなく,課税関係が生じることは稀です

 

1)本人が過払い請求を行った場合

昨今において,本人請求の場合,貸金業者は過払いの計算において,5%を付さない計算による金額でないと和解に応じないのが通常です。また,5%を付さない計算金額でも100%払うことはほとんどありません。

5%を付した計算では,一般的に,金額が大幅に増額となります。

しかし,本人請求の場合,5%付利計算では,元金100%でさえ貸金業者は和解に応じないのが通常です。まして,過払い金の利息部分まで支払う業者は,ほとんど無いか,皆無です。

したがって,本人請求の場合,過払い金の「利息」(返還金に付された利息)を受け取ること自体がほとんどありません

 

2)弁護士に依頼した場合 

弁護士に依頼した場合でも,貸金業者はまず,5%の利息を付さない計算を主張することが通常です。特にカード会社の場合,訴訟をしなければ,5%付利計算を行いません。

訴訟を提起した場合や,訴訟前でも一部のケースでは,5%付利での交渉が行われます。

この場合,過払い金の元金自体が大幅に増額となり,かつ,利息分も増額となります。

(5%なしの計算では残債務が残るが,5%付利計算では過払いが発生する,というケースもあります)

 

もっとも,訴訟による過払い請求では,訴訟印紙代,郵券代,その他の実費が発生しますし,弁護士報酬も発生します。

そこで,過払い金の「利息」部分が弁護士報酬や印紙代などの手続き費用を超えるケースは,それほど多くありません。

過払い金に付される利息よりも手続き費用の方が多かった場合には,雑所得に課税されることはありません(国税庁に電話照会済です)

なお,1社,例えばアコムに対しては過払い金の「利息」部分が手続費用より多くて,課税関係が発生するように見える場合でも,同時に過払い請求訴訟を行った他社,例えばプロミスなどに対する過払い金「利息」と手続費用を全て合計すると,手続き費用の方が大きい,という場合もみられます。このような場合には,合算で計算しますので,課税関係は生じません(国税局に電話確認済)。

 

3)過払い金「利息」の付加返還義務の性質(損害賠償)

過払い請求の法的性質は,不当利得の返還請求です。過払い金に5%の「利息」が付される根拠は,ほとんどの場合に,貸金業者は民法704条の「悪意の受益者」に該当するからです。

民法704条:悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならない。この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任を負う

民法704条が「利息」を返還させる法律の趣旨は,通常かつ最低限の損害賠償をさせる趣旨と解されています(たとえば新版注釈民法)。損害賠償金については一般的には課税されませんので,過払い金の「利息」に課税する,という国税庁の見解自体,争われる余地があるように思います。

なお,あくまで国税局の見解は,過払金「利息」を雑所得とする見解ですので,この点についてはご留意ください。

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過払い請求は減少傾向が続いているとはいえ,まだまだ,高額の過払い金返還請求に成功される方も大勢いらっしゃいます。

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長期間,高金利の借入金を続けられた方,完済された方,特に自営業者の方や中高年の方は,弁護士に相談することをお勧めしています。

当事務所でも過払い請求は多数扱い,訴訟を辞さずに高額回収する方針を取っています。

 

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