プロミスに対する三井住友銀行のTOBと増資引受
1 プロミス敗訴の最高裁判決(クラヴィスの過払い債務承継)
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2 プロミスへのTOBと第三者割当増資の引受(三井住友銀行)
本件記事では、2について述べます。
本日(23.9.30)の日経朝刊が報道し、夕刻に正式発表されたとおり、三井住友銀行は完全子会社化を目指し、プロミスへのTOBと増資引き受けを行うことになりました。
背景には、近時の過払い請求の大幅減少傾向があると思います。
→ 近時の過払い請求の動向に関するブログ記事
TOB・増資の発表を受けて、早くも30日、格付投資情報センター(R&I)は、プロミスの発行体格付を「BBB-」から「A-」に引き上げました。
また、プロミスの株価は+100円の659円とストップ高になり、逆に三井住友フィナンシャルグループの株価は13円安となりました。
今回の発表は、プロミスに対する最高裁判決に合わせられたとの推測もありますが、過払い請求権者にとっては、最高裁判決と共に、有利な内容です。
武富士のように消費者金融が破綻してしまうと、過払い請求権は実際には額面の数パーセントしか回収できないからです。
今後も消費者金融業界は破綻や再編が進むものと考えられます。
債務整理や過払い請求に当たっては、各貸金業者の経営体力への知識と会社別の対応の区別が不可欠になっています。